芝居で学ぶ日本文化vol.8~能楽「杜若」


今や今やと待ちわびて。
ようやく咲きました、稽古スタジオのお庭に咲いた、
杜若(かきつばた)
(菖蒲に見えますが、その話にはエピソードがあるので後半で。。。)

演劇寺子屋の稽古がオンラインでなければ、
是非、キッズにもリアルで見て欲しかった!

杜若といえば、尾形光琳の「燕子花図」や「八橋図屏風」がありますが、
能楽の「杜若」も有名です。

私の大好きな平安時代のイケメン、在原業平さまが詠んだ句をベースにした、
杜若の精が主人公のジャパニーズ・ファンタジーLOVEストーリー。

その句がこちら。

か 唐衣
き 着つつなれにし
つ 妻しあれば
ば はるばる来ぬる
た 旅をしぞ思う
   by 在原業平

「むかし。をとこ、ありけり」で有名な「伊勢物語」九段、
東下りに登場します。「古今和歌集」にも登場します。
高校の古典で習うかな?

最初の言葉をたてに読むと、か・き・つ・ば・た
言葉ゲーム、なぞなぞみたいですね。
折り句という技法だそうで、なかなか粋な業平さま。

意味ですが。
京の都に残してきた、大好きな藤原高子さまを思い、
自分ははるばる三河国(今の愛知)まで来たなあ。
というストーリー。

能楽にも、この句をベースにした演目があります。
それが、「杜若」

三河国に到着した旅の僧侶が、杜若の群生を見ていると、
美しい女性が現れて、この業平さまの句を教えてくれます。
そうこうしているうちに。。。

この女性が唐衣と透額(すきびたい)と呼ばれていた冠を身にまとい登場。
我は杜若の精と僧侶に明かし、
業平さまと高子さまのLOVEストーリーを垣間見る。

そして、能楽ではお決まり、朝になると、消えている。。。
というお話。
ここで。
平安時代から継承されている文化芸術、
そして守られた自然がある日本だからこそ。
スゴい!ポイントがあります。

スゴさ1:1000年前平安時代の景色を今でも見ることができる

業平さまが愛でた杜若の群生を、
2020年の今、私たちは今でも見ることができます。

まさに、業平さまが訪れた場所、愛知県の八橋にて開催されている、
かきつばたまつり、残念ながら今年は中止だそうですが。。。
https://www.aichi-now.jp/spots/detail/184/

写真だけでも、十分美しいです。


スゴさ2:業平さまの体験した世界を、能楽で体感!

杜若の群生をイメージできたら、今度は能楽の舞台で更に深く歴史体験。
平安時代を舞台にて体感できる!

シンプルな能楽だからこそ、
舞台の上に想像力で杜若の美しい風景を作り出すことができるのです!!!
まるで、VRみたいですね。


スゴさ3:愛知や舞台にいけなくても、自宅でも杜若を堪能できる!

業平さまの句を読む、youtubeで能楽「杜若」動画を観る。
更に、自宅でお花を育てることもできます。

私が大好きな靖国神社の夜桜能の事務局さんが、
素敵な動画を公開しています。
https://youtu.be/C65hyedH6UM

この疫病が収束したら、是非来年は夜桜能へ。
残念ながら今年は中止でしたが、
素敵な野外の能舞台、桜の下での能楽はもう、
幻想的で、美しく、この世のものとは思えませぬぞ!

ということで。

日本にいるとフツーのことなのでなかなか気づかないのですが、
歴史があり、文化があり、自然があり、
それをご先祖さまたちが何世代も大切に継承してきたからこそ、

こんな時空を超えた体験ができるのです。
日本というのは、本当に恵まれた国です。
感謝です。

戦争や政治によって、無くなってしまった文化や芸術、
無くなってしまった国もあるのですから、本当にスゴい!!!
ということで。
今日は一日、お庭の杜若を眺めながら。
能楽「杜若」をyoutubeで流して、
業平さまの見たであろう世界を脳内再生しながら、
平安貴族みたいに、花を愛でるだけな、贅沢時間を過ごしました。

杜若が咲いたところから広がる、業平の芸術、
そして能楽の舞台や謡いの音楽の調べ。

高校の教科書だけでスルーするには、本当に勿体無いので。
是非みなさんも、杜若を見ながら、
お家で、平安時代を堪能してみてください。

日本人だからこそできる、貴重な体験ですよお〜
芝居で学ぶ日本文化、今日は杜若のお話でした。

最後に。杜若の花言葉は。
「幸運は必ず訪れる」だそうです✨

平安時代並み!疫病の蔓延する世界ですが、
こんな時期でも花は咲きます。
そして、和歌や舞台を楽しむことができます。
更に、想像力を使えば、平安時代にタイムトラベルだってできる!

幸運は必ず訪れる。
お家で過ごそうな、ストレスフルな時期でも、
日本人、日本語がわかる、ってだけで、
癒しの「杜若」が楽しめるのですよ〜〜〜
しかも、無料で。笑
追記。
冒頭で、菖蒲に見えます。。。と書きましたが、
我が家の杜若ストーリーには、まだ、続きがあります。
後半へ続く。
ちょっとだけ、日本の伝統芸能を知っているだけで広がる世界。

演劇寺子屋では、長唄や能楽のストーリーをベースにした芝居稽古を通して、
生涯楽しめる、日本文化も学んでいます。

http://esltheatreproject.com/archives/news/onlinewaexercise
現在、キッズ&大人の「和エクササイズ」クラス
オンラインにて開催中!

和文化をちょっとだけ体験したい方、
是非、リンクを覗いてみてくださいね!

和文化は、こんな時期に本当に役立つと感じた1日でした。
最後に。この杜若。咲いてみて判明、菖蒲でした(笑)
光琳の燕子花図の杜若をネットで探し、なかなか見つからず。
ようやく見つけた杜若は、
菖蒲でした。というオチ。

まあ、そんなこともありますね。
おかげで楽しめました(笑)